junyoのほんだな

2020/11に移転しました。移転先はプロフィールに。

離散数学入門 整数の誕生から「無限」まで(BLUE BACKS)

f:id:junyobook:20201010210553p:plain

 予備知識はとくに必要なく、高校生でも読み進めていける、と前書きにあるが、大昔高校生だったわたしには随分ハードルが高いぞ。読めるのと分かるのは違う。面白いのは確かだが。。。

中でも、興味をそそるのは今どきの学生の数学学習状況。公式に当てはめて問題を解くのは得意な一方、1.2.3...と数える問題を苦手とする「小学生以下か」という手合いが増殖しているとの噂。それって突き詰めれば、基本が出来てないのに、そこそこ試験にだけは強いということであって、きっと一流にはなれないんだろうな。(何を以て一流とするかも問題ではあるが。。。)

それから、鍵を握るんじゃないの、と感じるのは「発想力」。帰納的に考えたり、対称性を用いたり、いろんな数学の窓口があってそこは愉しいが、もしも発想の源が量的訓練に依存するのだとすれば、人類はさして進歩していない気がしてくる。まったく次元の違う話題になってしまうが、「ひらめき」を科学的に解き明かせるなんてのは夢のまた夢なのだろう(。。。か)。