2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧
格別評価するような内容はないが・・・ 50歳前後の企業人のなかでは、実際に定年後を意識している人が希少という(著者の実感だって)。その歳で、自社の定年を正確に把握できていない人もいる(というのも著者の言)。 この本が随分売れてること自体が日本…
表紙の猫たちの背を見てるだけでも・・・いい写真。
季語のまつわることばの語源やエピソードの玉石混淆を古今東西から集めに蒐めた一冊。ネット検索でも見つからないネタもあって読み応えたっぷり。惜しむらくは出典があきらかでないので検証できない。海苔(のり)の名前のルーツが仏法の「法」(のり)に因…
図書館の句集の棚が暗くて、見まちがえた。 「霊魂」にみえたので手にしたら「雪塊」だった。 中川青野子さんの句集。わたし好みのは少ない。 蝶双つとんで日本ひらひらす
「三月の甘納豆のうふふふふ」で有名な坪内稔典さんがあちこちに書いたエッセイをまとめてある。掲句は12か月分あったとは知らなかった。四月には死んだまねする甘納豆 たのしくなければ俳句じゃない、ってか。
トップバッターは縄文土偶なのだが、説明の冒頭は「おしり でかっ!! 足 ふとっ!!」 昨日付でアップした絵本ガイドにあった1冊。日本美術史の名品の数々をこども目線で鑑賞してみせた傑作。それでいて、しっかり専門的な蘊蓄にも触れている。とにかく綺麗なの…
中学生に絵本のたのしさを伝える本。いいねえ。ねがわくは大人のための絵本ガイドも。年代別とかあってもたのしいかも。定年を迎える人のための絵本ガイドとか。
イギリスのこどもたちの質問がいい。わたしのイチオシ質問は「ミミズを食べても大丈夫?」・・・答えるのは冒険家のベア・グリルスさん。 イギリスの本の翻訳とは言え、日本人の回答者がないのは残念。問答ともに日本版がほしい。(ラジオのこども科学電話相…
刺激的なタイトルだ。 <ご自身や周囲で、心あたりはありませんか?> ◆「あれ」とか「それ」とかが多くなる ◆気づくと独り言をつぶやいている ◆爪が早く伸びる ・・・etc. おもしろいというか、ありがたいと喜ぶべきは、オッサン化とみなされる項目ごとに「心…
老化は知力・体力よりも感情から始まるといわれて・・・人間の不思議に触れた思い。読後に記憶に残ったフレーズは「惨めなのは、ボケた年寄りよりもバカな年寄り」。気をつけないと。
文化を語るとき政策とのからみでどう扱うか、誰が何を目的とするのかによって随分と見方が変わる。政争の具にすぎないような捉え方はいかがなものか。時には差異を尊重せよといわれたり、立場がかわれば淘汰は歴史の必然だったり。ああ、文化人類学は解釈の…
少子高齢化・人口減少の日本の近未来にための処方箋。文化立国といっても芸術立国とはやや趣の違うところがミソ。グローバル化の波が押し寄せているからこそ地方色の魅力を際立たせることが出来るし、そうせねば。ポイントは文化のもつ曖昧部分というか文化…
「デザイナーと名乗っている割に、オマエの服はダサいね」といわれたのは、著者が(グラフィックデザインをメインとする)デザイナーとして駆け出しの頃。そこでこんなタイトルになったようだ。いいデザインとは何がいいのか。センスとは何なのか。本当はと…
3月12日の日経新聞朝刊コラム"春秋"に引用されていた著。今建設中の東京五輪・パラリンピック主会場の整備計画に関連させて、古代ローマのコロッセウム建設の真相を紹介している。ローマの歴史を都市建設と権力者像にしぼって綴っているが、現代に重ね合わせ…
一生ものの食器とは贅の極みだが、本気で目指すなら目利きできるまでにならないと。この新書、すごいわ。気になって仕方ないのは魯山人の「一器多用帖」という、一器56通りの使い方を描いたスケッチ。見てみたいが、ウェブ検索しても情報なし。そうなると…
敬愛する坪内稔典さんが中心になって出している、文庫版の俳句鑑賞百句シリーズの1冊。赤黄男の句集は希有で、はじめて読んだが詩の匂いがする。動植物がよく登場するが無季の多さがめだつ。たとえば・・・ 密林の詩書けばわれ虎となる・・・(戦時中の句と…
発達障害という概念が浸透してきた証といえなくもない。発達障害かどうかの二択じゃなくて、発達障害グレーゾーンかどうかという、もう一重の判定があっていいと思う。 こうした区分の設定はありとあらゆる分野で考えたほうがいいように感じる。今の世の中、…
2012年の本である。それから7年経った今も、不明者がある・・・ことを忘れず日々発見を祈り続けている・・・わたしではあるが・・・。かく思えばこそ、不明者の身元究明作業の何たるかくらいのことは、すこしでも実感をもって知っておきたい。それに、こ…
名前は知ってるのに彼女の苦悩、ひきこもりの10年とほんとうの凄さは何も知らなかった。そんな人に是非読んでほしい。それをしれば彼女のメッセージが現代人(看護師だけでなく万人)にも届けられていると感じるにちがいない。(あまり綴るとネタバレになる…
著者アレクサンドラ・ホロウィッツさんって面白い。認知行動学のプロとして、そこまで犬の嗅覚の研究にのめり込んでる人はないだろう。とりわけ愛犬2匹にまなびつつ自ら犬になろうとしている如き探究心はすごいし、嗅覚の世界にはおどろかされることばかり。…
タイトル以上の何かが書かれているわけではないが、真のやさしさを発揮したいと思う人は反省しながら読むといい。他人のやさしさの真偽を問う前に、自分のやさしさが本物かどうかを顧みることだ。ほんとうにやさしいひとは、「親切で言ってやったのに」など…
2011年の本、つまり8年前、東日本大震災の直後に書かれたリーダー論なのにちっとも古くないのが残念極まりない。この国で優れたリーダーが出てこない理由の一つは、国民一人一人に信念が無いからだと訴えているのはごもっともで、救世主のような政治家を待っ…
美しいのは言葉だけじゃない。画賛がまた感動もの。芭蕉の自画讃なんて初めて見た。 1枚目の写真がそれ。 芭蕉自画<印><印> 山吹や宇治の焙炉のにほふ時
古代ローマ貴族であったマルクス・シドニウス・ファルクスの著・・・となっているが、嘘だよ。実によく出来たフィクション。架空の人物。実際に書いたのは解説者となっているジェリー・トナーさん。ネットでは騙されて称賛してる文もあるくらい、よく出来て…
仕事ができる人になるには・・・そもそも仕事ができるってどういうことか、さらに言えば、仕事って何? そんな観点をもって仕事する人になりなさいって話。格別目新しい話はなかったが、仕事ができる人のなりたいと考える人間が多くいるから、こんな本が成り…
この人知ってる。冤罪で拘留され、復活して厚労省事務次官まで登り詰めたマイナーな人だからこそ、マイナーな人間の目線で官僚組織、検察組織などの暗部がよく見えたのだ。あの冤罪の真相を綴りながら、見いだしていく日本の病理観には説得力がある。なによ…