junyoのほんだな

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2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

夢魔の彼方へ 梁石日詩集

重いことばが並ぶ。残酷物語。近親憎悪。国籍不明者。南朝鮮の大飢饉。朝鮮人収容所。土左衛門。植民地人種。・・・ 一九五〇年代の在日朝鮮人詩人のなかで一番(?)若かった青年の詩は、地を這い、穴蔵に蠢くような重苦しさのなかにも、在日青年ならではの…

なんとなく・青空(工藤直子 詩/オブジェ あべ弘士)

工藤直子さんは昆虫や動物だけでなく静物とも交信できる異能者。スプーンがため息をつくのを耳にし、落とした鍋蓋の痛みを案じ、ドアノブに叱られる。あとがきっぽい末文「そういうことか」では「人間とのおしゃべりよりも、モノや風景相手が多いかもしれな…

マヤコフスキー詩集(世界現代詩集XV)

年譜によると、マヤコフスキーの産まれた村が今はマヤコフスキー村と名称変更している。 詩作品にかんしては、訳者草鹿外吉さんの解説では「非妥協的」との形容が連発している。それくらい情熱的な方であることは、「ぼくは抵抗する」の詩などに端的に現れて…

ツバキ文具店の鎌倉案内 (幻冬舎文庫)

著者が「ツバキ文具店」になってる。原作者の糸さんはいずこへ?

ふりむくんじゃないよ―ラングストン・ヒューズ詩集

長靴をはいた雲(ウラジミール・マヤコフスキー)《?》

寺山修司さんがお気に入りの詩の一節を紹介するくだりにあるのだが、小笠原豊樹訳『ズボンをはいた雲』の別訳らしい。ん~、それにしてもズボンと長靴がもとは同じ言葉なのか? 寺山修司さんの目にした本が気になる。どなたの訳か(草鹿外吉さんて人?)。 …

ほれた弱みープレヴェールと僕(谷川俊太郎:プレヴェール詩集(岩波文庫)所収)

プレヴェールを夢見ることが好きな谷川俊太郎さんのエッセイが、岩波文庫版には付いている。谷川さんはいうのです「小笠原豊樹さんの訳になる、『プレヴェール詩集』は僕の座右の書です」と。 また曰く、あまりにも人間的なプレヴェール、とも、 あまりにも…

プレヴェール詩集:小笠原豊樹訳(岩波文庫)

詩の王道って感じ。すなおに感服。(訳者の技のたまもの? 他の訳と比べて、いずれコメントする?)

たとえる技術

本の帯がずれて「たとえ技」って本だと思って購入。このタイトルもいい。譬喩のテクニックを習得しようと考えて読むよりも、まるで柔道猛者が得意技で相手をねじふせるかのような「たとえ技」連発の醍醐味を味わう本、と思ったほうがいい。「この本の取説」…

どこにでもあるどこかになる前に。〜富山見聞逡巡記〜

(元日夜オーダーで2日に届く。だれかのお正月を忙しくしてゴメンナサイ。) さて、この本の装幀は手間暇かかってる。カバー表紙に窓があいていて、本の表紙の写真が覗いてる。カバーの裏には手書きの富山駅前MAPがプリントされてる。それでもカッコイイ…

どこにでもあるどこかになる前に。〜富山見聞逡巡記〜

令和2年の初購読本。本日ネット注文、だから未読。