2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧
短編小説集の帯に惹かれて購入。"園子温氏(映画監督)絶賛!「何でこんなに、面白いんだ。」" たしかに、おもしろかった。 不可解な行動や、よくわからない若者の会話が、最後まで読んでもちっとも納得できないのに、それはそれでよしと受け止められる妙な…
12歳のぼくが異次元世界にワープして、そこで世界と自分の謎のルーツをさぐるSFファンタジー。児童文学かなと思っていたら、案の定、中学生向けの新聞連載小説だった。壮大な時空を舞台に、ぼく・わたしは誰? どこから来て、どこへ行くの? みたいな素朴…
きのう漱石の漢詩に注目した本を読んだ流れで、漢詩を読んでみたくなった。とはいえ、昨日の著者をはるかに上回る門外漢のわたし。そこで思い出したのが本書。文庫版と新書版の中間くらいの手軽さで目次の構成がゆにーく。詩句の長さごとにならんでいる。五…
なんと、著者は漢籍の素養なしと謙遜しつつの漱石漢詩絶賛者。そこがまた、上から目線でなくて好感度あっぷ。だから、読み手も漢詩のしろうとで大丈夫なんだ。日本語大好き人間は是非とも読むべし。読むべし。読むべし。
谷川俊太郎さんが「ほれた」というフランス詩人。日本人ならだれでも、かれの邦訳読んだら惚れちゃうよ、きっと。殺人と動物殺しとかの話題が満載なのに、ちっとも凄惨ではないし、むしろこころがほんわかするくらいだったり。
昭和42年に陽の目を見た本。もともと著者が積極的にとりくんだ出版ではないというが、奈良の国立博物館長これもむりやりさせられたという著者が、勧められて重い腰を上げたにもかかわらず頓挫し、紆余曲折を経て刊行されたとか。この手の出版はもうかる本で…
著者はうまれつき酒が大好きで、政治談議も大好きな南海仙漁。とあるけれど、中江兆民のペンネームとばらしてしまってもおもしろみは半減しない。現代語訳でたのしく一気に読んでおいて、あとからちょこちょこ原文対比して明治の空気にふれるのがいいかも。 …
今から38年も前に書かれた本だが、 なおも世界に冠するロイター通信社 のおかげで、英国(イギリス)は 国際社会で大きな力を有しているのだ。 この本が出てから後、世界は 軍事起点のインターネットによって覆い尽くされ 情報通信の雄として米国(アメリカ…
岡山で定期的に開かれている古本市に初めて行った。寒風ふきさらしの会場なのに結構賑わっていた。まじめに愉しい。
わたしの好きな画家の一人、ルネ・マグリットっぽい表紙絵。小説と現実がしんくろするのを暗示している?
目次みてるだけでもなかなか楽しい。日本生まれだったんだね。 段ボールリサイクルマークの存在をしらなかった。段ボールを頻繁に目にするが、そんなの付いてたかなあ。http://www.mmjp.or.jp/zenshiki/04/03/4-3.html
1987年初版で本年(2017年)72刷のロングセラー。 本屋の数学書籍棚にならんでいたので、てっきり数学的なしかけがあるものと興味津々で衝動買いしてしまった。著者の職業はコンサルタントであって、人間学のお勉強ととらえたほうがいい。それにしてもすごい…
本日、松山の松風寺さんからいただいた。
この本は米国英語本の翻訳本なのだが、著者がよく使っている nation という語が文脈でさまざまな意味をあらわしていて、国、国家、国民、全国などさまざま。妖怪が nation と深い関係にあることが鮮明になったと、著者は訳者とのやりとりをもとに語っている…
幕末を伊予松山藩の武士として生き、明治になって政府官僚やがて常磐学舎(松山出身の東京学生寮)舎監など教育畑を歩みつつ、俳人としてはうんと若かった子規の弟子を志願して名を残した。それが鳴雪だ。 自叙伝は、とても明治の文章とは思えないくらい読み…
日露戦争をえがいた本書が昭和44年刊行だったことの意味を噛みしめている。日本の勝因とロシアの敗因を日本人がほんとうに理解したのは司馬先生のおかげだったのではないだろうか。 しかしそれは机上の理解にすぎなかったのか、今(平成29年:2017年)の日本…
リアルならふしぎだらけというほかないのに、リアリティのあるもやもや感満載の本物の小説。表紙のイラストは主人公の、新聞配達する少年とおぼしき。かれは毎朝、日本の現状を運んでいるのだが、自身のことは生い立ちも、これからも知らない。ところが、偶…
シリーズ3部作の最終。内容的にはどうってことはないのだが、気になることが1点。 訳者がかわったのは何故なんだろう。
最強の上司、つまりすぐれた上司の叡智を集めて、物語仕立てでぐいぐい講義してくる本。仕事は楽しくなくっちゃ。
英書の原題は"THE MAX STRATEGY"。直訳すれば「最大の戦略」。邦訳ってすごいなあ。 内容紹介 「仕事は楽しいかね?」大雪で閉鎖になった空港で、偶然出会った老人の問いかけに、動揺してしまった35歳の「私」 。仕事にゆきづまりを感じ、未来に期待感をも…
「弔い堂」なんて名前の古本屋が実際にあったら、入るのに勇気が要るだろうなあ。本の墓場とはよく言ったものだ。表紙の絵の妖しさ、怪しさ、・・・わずかに見える赤子の両足は何を物語っているのだろう。ページを繰るたびに、実はその答に近づいているらし…
simpleに面白い。でも買わない。立ち読みしかしない。 内容説明 酒量とイトウの体重と四十路ならではのトキメキが増量中! 見事な中年に仕上がってきたイトウが見た、おんなの赤っ恥な日常をお届け! おひさしぶりの『おんなの窓』もいよいよ5巻。イトウもす…
邦題に感服するなあ。原題は『DATA FOR THE PEOPLE』。アマゾンの元チーフ・サイエンティストである著者がアマゾンをはじめとする巨大企業がデータをいかに扱って成長したかを記述し、そしてこれから人間はどこへ向かえば良いのか、それを考えるヒントを与え…
知らないことで恥ずかしい目に。本のタイトルを見ててっきり暖房器具の「ストーブ」と勘違いしたわたしは、どんなストーブ? 調理に向いてるストーブについて妄想してしまつたのでした。 この本はどのページを見ても写真がどーんと目に飛び込んでくるので、…
不遇の天才作家・山田美妙に対する嵐山光三郎の愛情におどろくばかりだ。 それと、山田美妙と彼の後輩に当たる尾崎紅葉との批評合戦のくだりは読んでいて実に楽しくなる。 作家同士が公開紙上で真剣に批判し合う、それも友情あればこその熱戦に、いい時代が…
『坂の上の雲』で子規の同級天才として登場したのに、よく知らないので脱線して読んでみた。言文一致体の魁であったのに明治文壇から抹殺され、あわれな最期であったと伝わる作家。臨終の枕辺には好物ながら、カビの生えたシュークリームが残っていたとか。
本書は昭和44年に第1巻が出た。わたしが読んだのは10年以上過ぎてからだった、たしか。最後まで読み切ったかどうかすら憶えていないのと、今愛媛県に住している奇縁に即して、読み返してみたくなったのだ。
経営コンサルタントによる実例談めいんのハウツー本。それでも拾ってはいけない栗があり、結局は結果論なんだなあ。考え方の幅を拡げる意味では読んで損なし。中途半端な、他人の勇気奨励と思って読むべき一冊。
国鉄総裁として国会であいさつしたときの自己紹介の弁。それが「粗にして野だが卑ではない」。 豪傑明快な頑固じじいであったようだが、その礎としてあったのは、女次郎長といわれた母親の血だったのかもしれない。お母ちゃんは偉大なり。 この本のどこが気…
谷川俊太郎さんが「ほれた」というフランス詩人。日本人ならだれでも、かれの邦訳読んだら惚れちゃうよ、きっと。殺人と動物殺しとかの話題が満載なのに、ちっとも凄惨ではないし、むしろこころがほんわかするくらいだったり。 一つだけ、疑問があるんだ。 …