junyoのほんだな

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2020-07-14から1日間の記事一覧

パウル・ツェラン詩集(つづき)

パウル・ツェランの詩に「光冠(コロナ)」というのがあった。コロナ禍に読むのも、こじ付けだろうと意味があるに違いない。何といってもアウシュビッツの悪政下に生きたパウル・ツェランの言葉なんだから。

パウル・ツェラン詩集

遂に読んだパウル・ツェランの詩集。苦悶に生きた忍辱の化身の作品におどろくほど登場する「石」というモチーフ。ぼくら石たち・・・ 代表的な詩の前半を記し置く。題して「斜面」 ぼくのかたわらにきみは生きる、ぼくとおなじようにーー 夜のおちくぼんだ頬…

贅沢貧乏(復刻版)

著者森茉莉さん自らをモチーフにした主人公・牟礼魔利(むれ・まりあ)は稀代の変人だ。貧乏小説家ながら独自の贅沢観に彩られた装飾に囲まれて暮らしている、との設定の描写は執拗このうえない。それ以上に驚きは、彼女の父の設定がその名も欧外(おうがい…