特別な犬は出てこない小説。だから余計に親近感のわく日常。主役は、身近に犬のいる人。ほとんどは著者の実体験にもとづくらしい。ちょいと素敵な編集は、7話各篇にからむ、というか作者がイメージした楽曲のリストが、あとがきのさらにあとに載っていること。ふむふむ。
〈全体の主題として〉
●ビル・フリゼール『GOOD DOG,HAPPY MAN』
〈第一話 裏口にいた犬〉
●バッヘルベル「カノン」
●アルバート・ハモンド「落ち葉のコンチェルト」
というような感じでならんでいる。
最終話には、ビートルズ「Let It Bee」も。