junyoのほんだな

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平泉 北方王国の夢 (講談社選書メチエ)

平泉について、また斉藤利男さんの著をもう一冊読む。清衡の多宝塔建立が当時、都で評判になり多宝塔建立ブームとなったというから面白いじゃないか。でも名前のコピーだけで、釈迦・多宝のニ仏並座スタイルは平泉だけだったというから、平泉文化の特異性が高まり謎は深まるばかりでもある。肝心の多宝塔(多宝寺)の具体的記録や遺構すら残っていないのはなぜなんだろう。故意に、平等思想にあふれた法華経世界観を否定する動きが仏教界・政界に強かったのだろうか。文中にでてくる現・中尊寺の関係者、佐々木邦世氏や前貫主多田厚隆さんの発言や記録に当たってみたい。