紋切型社会 言葉で固まる現代を解きほぐす 武田砂鉄
2015年に出した初の著書で既存のメディアを叩きまくったのに、逆に絶賛され何たら賞を貰ってしまった御仁はその後、定位置を与えられて鎮座しているように見える。
基本的に忖度をしない態度が好感を持たれたのだろう。わたしも、その点は大いに顕彰に値すると思う。でも、自分なりの正論をぶつけるために、冒頭、何度も嘘を並べておいて種明かしする技巧は好きになれない。教えなければ気がつくまい、と読者を愚弄している。
されど、やはりこの先の発言が気になる人物には違いない。